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F-5 フリーダム・ファイター : ミニ英和和英辞書
F-5 フリーダム・ファイター[えふ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

F : [えふ]
 ファロー四徴(症)
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

F-5 フリーダム・ファイター ( リダイレクト:F-5 (戦闘機) ) : ウィキペディア日本語版
F-5 (戦闘機)[えふ5]

F-5は、アメリカ合衆国ノースロップ社が1950年代に開発した戦闘機。小型軽量で取得や運用も容易であったため、冷戦当時にアジアアフリカ南アメリカなどのアメリカと友好的な発展途上国にも大量に輸出された。愛称はA/B型がフリーダム・ファイター(Freedom Fighter)、改良型のE/F型はタイガーII(Tiger II)。姉妹機として、練習機型のT-38 タロンが存在する。また、量産・配備には至らなかったものの、1980年代には本機の後継機としてF-20 タイガーシャークが計画され、3機が試作された。
== 機体概要 ==
極めて小型の機体に、直線翼に近いような浅い後退角を持った主翼を組み合わせており、翼端には空対空ミサイルあるいは増槽(A/B型のみ)を装備する。この主翼形式は、ロッキードF-104の影響が大であるとされている。主翼の後退角を大きく取れば最高速度や遷音速での加速性能に優れるが、翼幅荷重が大きくなって旋回性能(運動性)は低下する。対して後退角を小さくすれば旋回性能は向上し、特に低速域での運動性が大きく向上する〔デルタ翼を採用すれば、翼幅荷重は大きくなっても、翼面積は大きくとれるので翼面荷重は小さくなり、こちらの場合は主に高速域での運動性が向上する。本機のような直線翼に近い主翼形式とは、一長一短である〕。
主翼前縁に小型のLERXが付いているのも特徴である。これは元々、前縁フラップの電動作動器を収めるため、主翼前縁と胴体の間に三角形のフェアリングを設けたもので、飛行性能の向上を意図したものではなかったが、離着陸性能の向上や失速防止など、全く予想外の大きな効果が得られる結果となった。偶然の産物ではあったが、後のE/F型やF-20では大型化され、さらにその浅い後退角の翼やLERXは、ノースロップ社が開発したYF-17F/A-18の原型機)にも継承されている。
F-5の操縦性の高さには定評があり、カスタマーにはおおむね好評を持って迎えられた。例えば、原型機N-156Fの初飛行に臨んだノースロップ社の主任テストパイロット、ルー・ネルソンは、「教養ある婦人(well-educated lady)」のような特性だと評している。この優れた操縦性は、派生型の超音速練習機T-38 タロンはもとより、F-5 の後継・発展型であるF-20まで受け継がれた。また、降着装置の外見からは想像しにくいが、不整地や未舗装滑走路から運用することもできた。
エンジンは、ゼネラル・エレクトリック社製のJ85 ターボジェットエンジンを2基搭載する。J85は元来ミサイル用として開発された画期的な小型ジェットエンジンであり、推力重量比(エンジン重量に対しての推力の大きさ)は当時の重く大きな大推力ターボジェットを遥かに凌ぐものであった〔理論的にジェットエンジンは2乗3乗の法則に従って小型であるほど推力重量比が大きくなる。あるジェットエンジンを、同じ技術を用いたまま寸法比をそのままにサイズを2分の1にすると、開口部の面積が4分の1になる。つまり推力もおおよそ4分の1になる。一方で重量は8分の1になり、推力が4分の1で重量が8分の1なので、結果として推力重量比は2倍になる〕。J85の双発としたことで、F-5は極めてコンパクトにまとめられたのである。
小型エンジンは整備性の向上にも役立っている。重量が軽いため、ジャッキなど特別な工具を使わなくても数人の人手さえあれば簡単にエンジンを着脱でき、設備の乏しい途上国や前線基地でも整備、運用が容易だった。加えてF-5は整備の便を考慮して、エンジンの着脱を斜めのラインで行えるように後部胴体の形状を工夫している。双発であるため、被弾、故障の際の生存性も高い。
小型エンジンを複数積む場合の短所は、燃費効率が悪くなる点とコストの上昇である。しかし、J85はミサイルや無人標的機、他の小型機にも大量に採用されたエンジンであり、機材そのもののコストは量産効果によって下げることができた。また、後述の通り本機は、冷戦下においてアメリカと友好関係にあった発展途上国向けの供与機として採用されたため、燃費効率の良い強力なエンジン単発による長大な航続力を持った航空機では周辺国に過度の脅威を与えることにもなり、供与する側のアメリカとしてもあまり望ましいことではなかったため、かえって好都合となった。
航続力、搭載力が制限されている一方で、F-5は反復出動を考慮した設計となっており、例えば給油口は加圧式の1点給油で、短時間での燃料補給を可能としている。構造が単純で整備性の高い機体も相まって高い稼働率を実現しており、後述のスコシ・タイガー作戦では、アメリカ本土からフェリーされてきたばかりのF-5が、整備・再装填の上、わずか5時間後に初出撃を記録した例もあった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「F-5 (戦闘機)」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Northrop F-5 」があります。




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